こんにちは。
ピアズ・マネジメントの中林です。
実験好きな二人が会社を起こして5ヶ月ほど経ちました。 順調とは行かないまでも徐々にクライアントも増え、各方面から大変多くの(厳密にはポツポツと)お問い合わせをいただくようになりました。
この場をお借りして、まずは御礼を申し上げます。
「ところでどんなことをやっている会社ですか?」というご質問をたびたびいただいております。
その件につきましての回答はひとまずヨコに置いて、まずはわれわれの活動の根底にある世界観(ちょっと大袈裟ですが)を披露させていただきたいと思います。
急がば回れではないですが、世界観は経営哲学に通じるものですし、そこに共鳴していただける「何か」があれば、コンサルテーションというわかったようなわからないような業務内容をお伝えするよりも、われわれのことを理解していいただく近道になるのではないかと考えています。
またこれが、確固たる世界観が形成されている(いわゆる大人の眼を持っている)皆さまご自身において、あらためて「この世界とは何ぞや」と問い直すきっかけになれば、これほどうれしいことはありません。
では前置きはこのあたりにして、本題に入っていこうと思います
「課題先進国」日本で生きる
予言できる未来
我々は何が起きてもおかしくない時代、激動の社会を生きています。一寸先は闇ともいえますが、しかし一つだけ予言できる未来として経営学者ドラッカーは人口問題を挙げました。
人口問題には少子化、高齢化、人口減少などいくつかの側面があります。歴史をふりかえれば、日本を含め多くの国が人口減少を乗り越えてきましたし、また現代においてはフランスやスウェーデンのように少子化を克服した例もあります。
しかし、現代の日本が抱える人口問題はこれまでとは若干違う様相を呈しています。その特異性とは、大きい人口を抱える国家全体が急速に老いることであり、規模とスピードにおいて有史以来のことだといわれています。日本が「課題先進国」である所以はここにあります。
日本では人口統計上、15-64歳を生産年齢人口、65歳以上を老齢人口と区別しています。実はこの経済活動の中核を担う生産年齢人口が1997年をピークに急速に減少しています。
国立社会保障・人口問題研究所
「都道府県別将来推計人口」より作成
変化は驚くべきスピードで起こっています。たとえば、1985年から2009年の24年間で総人口は5.3%増と微増にとどまっているのに対して、ほぼ同等の期間(1985-2010年)で、老齢人口比率は10%から23%へと急激なカーブを描いて上昇し、人口の構成比率はガラリと変わってしまいました。
人口問題は影響が顕在化するのに時間がかかるため同時代の人間には認識しにくいのですが、日本は長いすべり台を勢いよく滑り落ち出してからすでに10年以上経っていることになります。人口ボーナスを謳歌できた時代は10年以上前に終わっており、これから数十年は人口オーナス(負債)の時代を生きていくと腹をくくったほうがよさそうです。
次回は、『問題は「減少」より「偏り」』です。
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