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Preziでプレゼンテーションを作るコツ

By 2012/05/29 No tags Permalink

Preziを使う使わないに関わらず、良いプレゼンテーション(聞き手が飽きない)を作るためには、ツールの使い方以上に、プレゼン内容を面白いものにする必要があります。先日のプレゼンテーションアカデミーでの講義のおさらいも含めて、もう一度メモを書いておきます。基本は「Preziではじめるズーミングプレゼンテーション」の第5章以降を参考にしてください。

  1. 起承転結をプロットする

    まずはPreziのキャンバス上に、起ー承ー転ー結をプロットしましょう。

  2. たくさんアイデアを出す

    プレゼンテーションの基本は「Before-After」です。Beforeの部分が「承」でAfterの部分が「転」になります。プレゼンしようとしている商品やサービスがなかった時はどのように不便だったか、面倒だったか、苦労していたか、とりあえず思いつくままにキーワードを「承」の周辺に書き出してみましょう。さらに、当社の商品やサービスを使うことで、あるいはお店に来ることで、どのようなメリットがあるのか、同じように思いついたキーワードを「転」の周辺に書き出してみましょう。

    ねじ巻きをドライバーでやっているところに、電動ドライバーを提案するようなわかりやすい Before-After がない場合であっても、少し視野を広げることで、うまく Before-After 演出することが可能です。

    • Before –> 手で面倒なねじ巻き After –> 当社の電動ドライバー
      「時間が掛かる」「手が痛くなる」「イライラする」「集中力が低下する」「仕事が嫌になる」「怪我をする」「すぐになくす」・・・etc, etc

      これらのキーワードとそれをうまく比喩するような写真や統計データを見つけてきましょう。写真の探し方については Prezi Book の5.2(p158~)を参照してください。

      これらの苦労や面倒がスカッと解消できることを After つまり「転」のところに書き出しますが、ここではあまりしつこく書いてはいけません。代わりに「事例」を入れることが重要です。実際に使っている人の写真、現場の写真、現場からの喜びの声的なものを入れましょう。

     

    • Before –> 美味いお酒のない人生 After –> うちのバー
      「日本の歴史=酒の歴史」「米と酒」「日本人と酒」「ぶどう酒と日本酒」「麦よりも米」「水と米」「日本の風土と酒」「四季と酒」「魚と酒」「祭りと酒」「神事と酒」・・・etc, etc

      「日本酒は悪酔いするから飲まない」という人が多いけれど、少し舐めてみたくなるような、そんなキーワードをまずは書き出してみましょう。その上で、実際に世界に自慢できるような情報を、調べつつ、深掘りしていきます。今度は日本の風光明媚な自然の写真や文化的な写真があると良いです。そして After として、うちにはそんな世界に誇れる日本酒がたくさん準備されていますよ、と、さらりと言ってのけましょう。Afterはさらりが良いです。しつこくアピールしてはいけません。

     

    • Before –> お花のない生活 After –> うちの花屋
      「彩りのある生活」「四季を感じる」「植物のパワー」「花は家族を明るくする」「花は心を元気にする」「花は感性を磨く」「花でお客様をもてなす」「日本文化と花」「おしゃれの基本は花」「心が豊かな人は花好き」「子育てと花」「記念日と花」・・・etc, etc

      「生花は枯れちゃうから面倒」という人が多いけれど、少し飾ってみたくなるような、そんなキーワードを書き出してみましょう。同時に花が持つ力や、それにまつわるエピソード、また統計的なデータを集めましょう。さらに色とりどりの花の写真を使って、ロジカルに、エモーショナルに、聞き手に花の楽しさを伝えましょう。「花」ではなく、「花のあるライフスタイル」を提案するのです。

     

    • Before –> 限られた地球の資源 After –> 当社のエコ技術
      我が社はスクラップ回収業者、華やかな売り物はありません。そんなことはありません。スクラップを回収することで、どのように地域や社会に貢献しているでしょうか。もし、スクラップ回収業者が世の中に存在しなかったらどうなるでしょうか。もし、自分たちの存在がなければ、この世は一体どうなってしまうのか、そこんところを徹底的に考えましょう。プレゼンテーションを作る、とは、自らと対峙し、自らの存在意義、すなわちレゾンデートルを確かめる、という作業に他ならないのです。プレゼンテーション作りで行き詰まったら、創業理念やビジョンを読み直してみましょう。そこから何かが見えてくるかもしれません。見えてこないかもしれません。
  3. シンプルにする

    キーワードをたくさん書き出すうちに、あれもこれも入れておきたいなと思うのが人情ですが、たくさんの要素を詰め込むと逆に、ひとつひとつの内容が薄くなってしまうので、勇気を出して切り捨てる必要があります。シンプルにするというのは簡単じゃありません。実はとても難しいことです。

  4. アイスブレイクを考える

    アイスブレイクを作成する方法はプレゼンテーションアカデミーで話をした通りです。Prezi Bookの5.5(p119~)にもアイスブレイクの作り方は詳しく書いてありますので参照してください。アイスブレイクで重要なポイントはスムーズに「承」へとつながるような導入、つまり「起」を考えることです。最も簡単なのは、ちょっとしたうんちく、歴史、エピソードを話しつつ上記の Before のストーリーに入っていくことです。と言っても、そのアイスブレイクのネタがなかなか思いつかないという点が難しいところですが、慣れてくると意外に簡単です。先ほどの例で言えば、次のような感じでアイスブレイクネタが作れそうです。もちろん、この時点では中身は空っぽで、とても適当です。しかし、ちょっと調べてみるとちゃんとそれっぽいネタが存在しているものです。調べるという作業を通じて、自分も知らなかったような面白い情報がたくさん出てくるはずです。

    • Before –> 手で面倒なねじ巻き After –> 当社の電動ドライバー
      • 人類の進化、道具の進化
      • 江戸の文化を支えた建築技術
      • 未来の工具
    • Before –> 美味いお酒のない人生 After –> うちのバー
      • 人類の進化、酒の進化
      • 江戸の文化を支えた酒造技術
      • 未来のお酒
    • Before –> お花のない生

Prezi Night Osaka 1月27日!

By 2012/01/20 No tags Permalink

WS000029昨年12月に東京で開催した Prezi Night Tokyo II に続き、年明け第1弾は大阪でやります。Prezi Night Osaka。

一度は体験してみないとわからない、これまでのスライド式プレゼンテーションとはまったく違う三次元プレゼンテーション。ズームと俯瞰、この2つの機能があるだけで、これほどまでにプレゼンテーションに深みが出るのか、と驚くこと間違いなし。

不思議なことに僕の周りで Prezi をよく使っているのは、若手ビジネスマンよりも、経営者をはじめとした、エグゼクティブの方々が多いような気がします。どうやら、大きな絵を描き、視点の移動によってプレゼンを行うというスタイルは、コンセプトやビジョンを伝達する上で、多くの経営者の方々にとってはとても自然なようです。経営者の方々はプレゼンを毛嫌いする傾向にありますが、進んでプレゼンをやるようになるわけですから、これはある意味驚きです。

コンセプトに共感してもらえたら、その後のビジネスは実にスムーズに進むものです。ようはどうやってそのコンセプトを理解してもらうかです。もし、Prezi を使うことで、これまでのスライド形式よりもお客さんの注意を引き、コンセプトの理解度も高まるならば、これは使わない手はありませんよね。

明日からのビジネスのやり方が変わるかもしれない Preziをぜひみんなで体験してみませんか。ピアズ・マネジメントと言えばの、飲みながらのプレゼンもやりますよ。これまでのプレゼンの概念が変わった、とよく言われます。それに楽しい人達もたくさん集まります。

ひとりでも全然オッケーです。みんな仲良くなりますからね。前回の Prezi Night Tokyo も一人でご参加されている方がたくさんいましたが、最後はみんな仲良くなっていましたよ!

前回の模様はコチラ↓Prezi Night Tokyo II まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2132288187500962201

申し込みはコチラから。飲み放題で食事しながら新しいスタイルのプレゼンテーションの見てみてください。きっと得られるものは大きいでしょう。

Prezi Night Osaka~クリエイティビティは爆発だ!~~
http://kokucheese.com/event/index/23724/

ほんの1ミリでも気になったら、ぜひご参加ください。損はさせません。ひとりでも多くの方にお会いできることを楽しみにしています!

Prezi Night Tokyo II 開催のお知らせ

By 2011/11/12 No tags Permalink

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前回はじめてPrezi Night Tokyoを開催してから、はや8ヶ月が経過しました。なんとも月日が流れるのはあっという間です。その間に東日本大震災があり、それに続く原発事故や台風、洪水など、日本は様々な災害に見舞われ実に大変な1年でした。被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。

震災からの復興にはまだしばらく掛かりそうですし、円高やらギリシアの経済危機なんて話もあって、なかなか世相は明るくなりませんが、まぁ、みんなで暗くなってても、そこれこそ何も前進しませんからね。こんな時こそ、いっちょみんなで集まって、情報交換も兼ねてまた Prezi Night をやろうじゃありませんか。

185780_204355062910738_196157397063838_829803_5436444_n当日までにはまた面白いネタを準備しますし、PowerPointやKeynoteではなかなかできない表現技法をご紹介しようと思います。

せっかく無料で使えるPrezi です。実際にコイツの破壊力はバツグンです。セミナーや講演をやられる方、ビジネスでプレゼンをされる方、学校で教えていらっしゃる方など、難しい内容をわかりやすく伝えるには Prezi は現時点で最強のツールと言えます。これは PowerPoint を誰よりもよく使っていた僕が本当に一番実感していると思います。

会社や学校の組織を超え、新しいモノ好きの人たちが集まって情報交換するのは本当に素晴らしいことだと思います。一人でご参加頂いても、お友達とお誘いの上ご参加頂いても、まったく問題ありません。どうせみんな仲良くなりますから。

ひとりでも多くの方々のご参加をお待ちしています!

お申込みはこちらから↓↓↓
http://kokucheese.com/event/index/21017/

受付:16:00~16:30 会場費 ¥1,000
第一部:16:30~ Preziで始めるズーミングプレゼンテーション 著者 筏井哲治 
◆「プレゼンテーションはライブだ!~そして寄席でもある~」
◆「Prezi ならではの表現手法あれこれ -Prezi Presentation Tips-」

第二部:17:20 Lightning Talks(1人10分)5人程度
◆ Prezi Inc. CEO Peter からのおたより
◆ 村上くんの Prezi Inc 訪問の記録
◆ 吉藤さんのプレゼン
◆ 絶賛募集中(ぜひご自身のプレゼンをご披露ください!)

第三部 18:30~20:30 懇親会(別料金¥3,500)
◆ ビュッフェ+飲み放題 盛り上がりますよ!
◆ ビール片手にプレゼン(真骨頂)
ちよだプラットフォームスクエアのデリカフェでそのまま懇親会を行います。ぜひ懇親会にもご参加ください。と言うか、むしろこちらがメインです。

http://kokucheese.com/event/index/21017/

Prezi研究会へようこそ!

By 2011/06/02 No tags Permalink

Facebookページ「Prezi研究会」を立ち上げました!少しずつ仲間が増えて、現在研究者の数は470人を超えました!目指せ480人!

http://prezi.com/bin/preziloader.swf

素晴らしきリーダーの言葉~夜間飛行・リヴィエール~

By 2011/05/20 No tags Permalink

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星の王子さまで有名なフランスの作家サン・テグジュペリは、一方では実際に陸軍飛行連隊や民間航空郵便の飛行士をやっていたそうな。その時の経験は『夜間飛行』『南方郵便機』という小説として描かれています。

薄っぺらい本なんだけども、誠に内容は重厚で、登場人物たちの生き様が、見事に、そしてリアルに描かれてます。その中でも特に夜間航空郵便事業のファウンダーであり、支配人であるリヴィエールはとにかくサイコーで、彼のカッコ良さに、僕は何度かシビれてしまった。

パイロットやその家族、エンジニアたちと常に距離を取り、決して歩み寄ることをせず、冷酷と厳格を貫くその姿勢は、鬼かそれとも機械か、と思えるリヴィエールだけど、実は誰よりも夜間航空郵便事業に情熱を燃やしていたのも、リヴィエールその人なんですよね。

情熱冷徹

この二つはリーダーに必要な根源的な資質と言えるかもしれない。決して小説の中だけの話ではなく、困難な事業の遂行、危機的な状況の中での決断、部下たちの鼓舞、このようなものは現実の世界でもとても大切なものだ。

”規則というのは宗教で言えば儀式のようなもので、馬鹿げたことのようだが人間を鍛えてくれる” P34

リヴィエールは暴風で出発が遅れたパイロットも、本当に不手際で出発が遅れたパイロットも一様に罰するという規則を徹底した。これは一見不公平に見えるかもしれない。しかし、これによって彼は飛行場に緊張を吹き込んだ。部下たちは悪天候による休憩を喜ぶのではなく、恥じるようになり、雲や霧が裂けたわずかな時間をも最大限に活かす努力を、率先して始めるようになったのである。

リヴィエールあらばこそ、全長1万5千キロメートルの全線に、郵便に対する信念がすべてを超えて行き渡った。

”あの連中はみな幸福だ。なぜかというに、彼らは自分たちのしていることを愛しているから。彼らがそれを愛するのは、僕が厳格だからだ” P35

上司が厳格であるが故に、部下は自分の仕事を愛することができる。見事なリーダーシップだと思わないだろうか。まさにリーダーとはかくあるべしだ。

”苦悩を引きずっていく強い生活に向かって彼らを押しやらなければいけないのだ。これが意義のある生活だ” P35

小説『夜間飛行』は、航空工学、航空技術、航空機製造技術、その他もろもろ、すなわち現代ではアビエーション(Aviation)と呼ばれる航空学がまだまだ未発達だった20世紀初頭に、自分たちが取り組んでいる仕事は世の中を変える。世界の発展を支える、そういうプライドを持って命懸けで未知の領域へ飛び込んでいった男達のドラマだ。ゾクゾクする。

いまどき、リヴィエールのように理不尽な上司がいたら、逆にあっという間にクビになってしまうだろう。だけど、リヴィエールは決して部下が嫌いで彼らを処罰をしたわけではない。

彼が心底嫌ったのは過失と事故、すなわち郵便の遅延や航空機の事故である。もし過失を許し、処罰をしなければ、やがて部下たちの気は緩み、結果的に大きな事故へとつながっていく。その大事故を防ぐためならば、彼は喜んで悪役になり、嫌われ者になった。

リーダーは部下から嫌われることを恐れてはならない。手紙を待つ人々に早く確実に、安全に郵便を届けること、これが航空郵便事業の使命なのだから。

”不運は常に内在する。とかく、人が自分の弱さを感じる瞬間がありがちのものだが、するとたちまちそれにつけ込んでおびただしい過誤がめまぐるしいほど押し寄せてくる” P93

…続く

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